俺は非モテだからナンパをしているわけだが、人生でずっと非モテだったかというとそうでもない。

自分で言うのもなんだが、小学生くらいまではそこそこモテた。

理由は、サッカーがそこそこ出来たから。

めっちゃありきたりな理由だ。

だが、中学生になるとそのモテは一瞬にして終わりを迎えることになる。

俺が進学した中学校は普通の公立学校だったが、その中学校には周囲の小学校4つが進学してきて、1クラス35人前後のクラスが7クラス出来てしまうような超マンモス校だった。

それだけの生徒がいれば自分よりサッカーが上手いやつ、スポーツができるやつなんて腐るほどいるし、イケメンだってたくさんいる。

俺はそんな中に完全に埋もれた。

勉強もパッとしない、サッカーもパッとしない。

そんな俺は、ただひたすら目立たない存在へと成り下がっていった。

時が経つに連れ、女子から

「キモい」

「うざい」

「デブw」

など、今まで浴びせられたことがないような言葉を浴びせられるようになった。

何も言い返すことができなかった。

終いには、幼馴染から

「あんた、なんか弱々しくなったよねw」

と言われる始末。

俺のヒエラルキーはもはや最下層レベルにまで転落していた。

次第に、俺は女子と話すのが怖くなった。

何か言ったらまたからかわれるのではないか、、、馬鹿にされるのではないか、、、と。

女子が集団で固まって話をしながらこっちをチラチラ見ていたら、自分の悪口を言っているのではないかと常に震え、全身がこわばった。

俺はもう女子との関係を断ち切って生きていく以外に学校へ健全に通う術はなかった。

こうして、俺は3年間、女子とまともに話すことが1度も無く中学を卒業した。

”俺は女子にキモがられている”

と言う強烈なトラウマと共に。

〜続く〜